会社の後継者育成をめぐる7つの大罪
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本書を書くきっかけとなったのは、現状を放置すると、2025年までには中小企業・小規模事業者の経営者381万人のうちの6割強である245万社の経営者が歳を超え、その約半分が後70継者未定であり、それにより127万社、そこで働く650万人の雇用が失われるかもしれないという予測を目にしたことです(参考:中小企業庁「中小企業・小規模事業者におけるM&Aの現状と課題」)。ここで後継者未定、不在の企業経営者の皆さまにどうにかして後継者の選び方・育て方をお伝えしなければ、この「かもしれない」が「現実」となってしまう。どうしても守りたい、何よりも、経営者の皆さまがこれまで情熱と愛情を込めて大切に育ててきた技術(モノづくり、コトづくり、サービスづくり)・ノウハウ、そして、皆さまのことをいつも「社長、社長」と呼んで、ついて来てくれている大切な従業員の未来を消してはならない、と心に誓ったからです。私は、税理士でも、弁護士でも、中小企業診断士でもありません。中小企業から東証1部上場企業までを実際に経営してきた叩き上げです。読者の皆さまと同じ立場でずっと生きてきました。ですから、この本でお伝えする多くが実際に経験してきたことであり、皆さまと同じ経営者の目線で書いております。そこには、お恥ずかしい失敗例、そして成功例もありますが、皆さまのご理解が深くなればと考え、できる限り、ありのままをお伝えするようにしました。ii

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