家族信託をもちいた財産の管理・承継
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第2章 家族信託の活用と留意事項108目的として、持家及び金銭を信託財産とする信託を設定する。なお、Aが死亡した場合には信託は終了することとする。【図表2-1-1】不動産等の信託スキーム例A(委託者兼受益者)B(受託者)信託設定[3] 留意事項(1)信託目的信託目的は信託設定により委託者が実現したいと企図している目的であり、受託者が信託事務を行ううえでの解釈指針となるとともに、信託の変更・終了等の場合における解釈指針となるため、信託契約においてこれを明確に定めることが重要となる。信託契約において受託者の信託事務の内容や信託の変更・終了等について網羅的に規定するのは困難であり、一定の事項については解釈に委ねられる部分が残らざるを得ないが、信託目的はかかる解釈における指針になるのである。

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