EXCEL活用術
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2.他のエクセル本と何が違うのか? 巷にはエクセルに関する本がたくさん溢れています。本書は、それらと一体、何が違うのでしょうか?エクセル本の多くのものに共通しているのは、「いかに業務を効率化するか」という視点です。経理の業務で言えば、ミスや転記のない帳票類(請求書や経費精算書など)の作り方チェックツール、集計ツールとしての使い方入力の手間を省くための工夫といった説明に多くのページを割くパターンです。はっきり言いますが、本書では、それらの説明は出てきません。本書のテーマは「エクセルを使って、会計データの価値をより引き出す」ことにあります。ですから、話の中心は全て、素材となる会計データの調理方法になります。そこに絡まない話は出てきません。具体的には、次の3つの視点に絞ってエクセルの使い方を見ていきます。説明(ビジュアル化)分析(グラフ化)予測(シミュレーション)扱っているデータ自体が特別なので、難しいことをたくさん覚えるよりも、その活用法に絞って必要な機能だけを理解したほうが、大きな成果(評価)につながるのです。そんなわけで、本書ではエクセルの本に必ず出てくる「関数」の説明がほとんど出てきません。なぜなら、この3つの視点だけに絞れば、複雑な「関数」を使う必要がないからです。四則演算(+-×÷)と合計(SUMという関数)くらいで十分です。 エクセルの本では、最初に基本的な機能を説明し、次に「関数」の説明に入っていくのが一般的です。「関数」を覚えないと、便利な帳票に編集したり、チェックツールを作成したりすることができないからです。「業務の効率化」という目的を考えれば、その説明順序にせざるをえないのです。

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